WRCはやっぱり面白い

レーシングドライバーで最もポテンシャルが高い、と思うのは、僕はやっぱりWRCドライバーだと思うんですよね。絶対的なスピードはF1やル・マンの方があるかもしれませんが、総合的なドライバーの能力となると、やっぱりWRCですよ。
そも、『自分で破損した車を修理する』というのはWRCドライバーくらいなものでしょう。


今日、TV東京のWRC総集編を見たのですが、やっぱり面白い。
ギリシャアクロポリス戦までの総集編なのですが、スバルのペター・ソルベルグが前半戦不調だったけれど、セッティングがマッチしてきて復調の兆しも見えてきているし、シトロエンセバスチャン・ローブはこれまた不調と言われつつも、必ずポディウム圏内につけているといういい勝負を。そして、不運に見舞われつつも、絶対的なスピードでは間違いなくフォードのマーカス・グロンホルム
現在、この三強のバトルが熱い。


とにかく今年は、不運とか変なトラブルが多いのですが、それ故に熱いバトルが繰り広げられています。WRCは一般道と不整地を走破する競技なので、かなり過酷であり、しかもトラブル&アクシデントは頻発します。
だから、各部品の強度も非常に高くなっており、パンク程度じゃムースタイヤで通常走行が出来るし、ブレーキパッドが加熱して火を噴くくらいじゃ、まずマシンを止めません。


毎年、ギリシャはコースコンディションがハードでタイトな設定が多いのですが、今年はとにかく凄いです。
シトロエンセバスチャン・ローブですが、SSという一般道を閉鎖して作ったコース中でタイヤがパンク、ブローしたのですが、次のSSまで移動するのも競技のうち。しかも、それは普通の一般道を走ることになるのですが…。
ロードセクション中に後輪2輪が完全にタイヤブロー、ホイールさえぶっ飛ばしてもまだ走る。
こいつは凄いです。AWDとは言え、本当に前輪のみで走っている*1し。
更には、
それだけの大ダメージをたった45分というタイムリミットでサスペンション丸ごと交換で修理、戦線復帰。


やっぱり、こんな事が出来る*2のはWRCドライバーだけだよなぁと、心底、そこ凄さに驚愕しています。

*1:んでも、こんなの大らかなギリシャだけだとは思いますけれどね。普通は止められるでしょう。でも、WRCドライバーがロードセクションでスピード違反で捕まるというのは、よくあるアクシデントのひとつ。当然といえば当然なんですが。ラリーは『一般道を規定時間で走る』というのも競技のうちですから

*2:勿論、メンテナンス性…というより、交換を意識して、モジュール化とか、パーツへのアクセス性が一般車と違う、というのはあるのでしょうが…それでも凄い。何せ、そのメンテナンス方法を熟知していなければいけないわけですから