正義の代行者

…まぁ、日曜日にサンデージャポンなぞ見ていて、突っ込みを入れる奴がどうとか、という点についてはあえて棚上げしておくとして。


件の事件…。



この辺が関連。
糖尿病の女子中学生の(インシュリン低下と思われる)死亡に関する事件。
次世代ファーム研究所とか真光元とか光合堀菌とか。

この辺のGoogleキャッシュも参考になる?



事件がお決まりのパターン…カルトによる無学というか、信仰心を織り込んだ疑似科学を展開していた、少なくとも僕から見て不幸なコミュニティ内の「彼らにとっては*1」事故、なのですが…。


事の真偽はともかくとして。
本日のサンデージャポンにて、事故/事件の渦中にある次世紀ファーム研究所代表の堀洋八郎氏が緊急特番として出演していた。
彼の不明瞭かつ、非論理的な言動は様々なメディアが多少のデフォルメがあるとしても周知の事実であるのだが…。


番組内では、爆笑問題司会にて、テリー伊東やらゲストやらが堀氏に突っ込みまくりという、あまり品のいいものではなかった。
当然と言うか…まぁ、堀氏の破綻している言動に対し突っ込みを入れて穿り返すというもの。


圧倒的である「ほぼ確実」と思われる論理を行使するのは、簡単であり爽快であり…つまりは、誰の心も痛めずにただ気持ちいいだけというのは理解できる。
遙か昔から、犯罪者を晒して吊るし上げて、言論の統制や意識統一を行なうのは常套手段であったし、ある種娯楽ともされていた節もある。
しかし…この国には推定無罪の原則があったのではないのか?


はっきり言って、僕はある種、限界は把握しつつも科学万能と思っているし、宗教やら信仰心を依存としか見ないし神などという都合が良すぎて逆にネタ臭い仮定を受け入れる余裕は無いし、故に今回の事件…そう、もう僕の中では「無知もしくは妄信/盲信に基づく殺人」と考えている、という前提はある。
しかしながら、人権云々ととやかく煩い現代において、TVライブでの吊るし上げというやりかたはどうなんだろう?


司会が冷静*2な分、テリー伊藤梨本勝などのコメンテーターがヒートアップして、ゲストである堀氏が余計に混乱する…。
何ともまぁ、単純明快すぎて、あからさまな構図である。


三十路も過ぎて、数年経つと単純明快な方が受け入れやすいのは確かであるが、その中でも限度はあるし、特にアンフェアなやり方を「目前に」ぶら下げられるのは趣味じゃない。


よしつねの好みとしては、まともに受け答えできる人物と堀氏の対談形式が一番良いと思った。
このような、無制限に絶対善を、しかも多数で押し込むやり方は品が無いだけでなく、法治国家としての法の機能面でもどうかしていると思ってしまう。


彼等コメンテーターにて、厳密かつ公平なリポートを行なったものはいるのか?真光元光合堀菌の確認やゲノム分析を行なう/要求したものはいるのか?そうした基本と思うファクターを無視して吊るし上げることに何の意味があるんだろう。
僕は逆に、そこに不自然さを感じてしまう。


科学的に…とか医学の常識として…というのであれば、そのデータを徹底的に提出した上で検証しなければ、それは堀氏と同様の言動としか思えない…というのが、よしつねの見解。


最後に「無知もしくは妄信/盲信」の犠牲になった、女子中学生に哀悼の意を表します。

*1:ごく私的な意見として、僕にとっては事件としていいと思う。責任能力も充分、あるように思えるのだが…エホバの証人の輸血問題とかね。北野武監督が過去にエホバの証人の輸血拒否を扱ったドラマに主演していましたね

*2:この番組で唯一評価できる点が、爆笑問題の二人が変なチャチャを入れなかった点。これはとても評価できる。しかも非常に重要な事