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まだマップを覚えていないので、全然キル数を稼げません。だから、こんな妄想をしてみました。


※ 理屈その他全て、適当を語っています。


「チーフの強さの秘密が解っただと?」
「はい、司令官、まずこれをご覧下さい。」
「相変わらず、驚嘆に尽きるな。戦場での彼の反応は。」
「はい、他のスパルタンと比較しても、コンマ5秒以上早く反応しています。臨戦時でのこの反応はもう、予知能力と言えるでしょう。」
「しかし、これは今までデータと変わらんのではないのかな?」
「その通りです。ではこちらを。」
「んん・・・どういう事だ?これはチーフではないのか?」
「いえ、訓練時のチーフの反応です。ごらんの通り、他のスパルタンと同等の反応となります。動作の最適化は他のスパルタンより経験値分、優れていますが・・・我々技術者にとっては、誤差範疇です。」
「ふぅむ・・・しかし解らんな。」
「結論から申し上げましょう、戦闘時・・・特に緊急時の彼は『何も考えていない』のです。」
「何故だ?彼はあんなにクレバーな戦闘をしているぞ?」
「失礼、多少語弊があったようです。全ては彼の脳の処理に起因しております。」
「何か特殊な思考でも行っているという事か?」
「それではこちらを。これはチーフの脳をニュートリノスキャナにて走査したものです・・・こちらは他のスパルタン。」
「・・・色が濃い。チーフの脳は。」
「これは、シナプス結合強度を色付けして示したものです。チーフのシナプス結合の強度は大脳古皮質において、より強固になっています。これはつまり、感覚器の情報入力に対して反射的に処理が可能ということです。」
「しかし、それだけなのか?そういった、処理を通さない反射は通常の人間ですら可能だぞ。熱い物に触れてしまった時、とかな。」
「いえ、司令官、チーフの場合は、本来、大脳古皮質・・・いわゆる<鰐の脳>では処理不可能な筈の処理を行っています。つまり、反射レベルにおいても、高度で知的な処理を行っていると思われます。」
「フムン・・・なるほど。」
「我々はこれを、<リアクティブ・グリッド>と呼んでいます。大脳新皮質への情報流入を止めるグリッド、外的要因の反射で並列処理を行うグリッド、という意味です。」
「しかし、何故チーフだけなのだ。生物学的に珍しい事ではないのか?」
「はい、脳の並列処理においては、普通の人間であれば誰でも行ってる活動でありますが、処理される場所の問題です。」
「場所か・・・。」
「言い方を変えると、チーフの場合、戦闘状態においては軽度のサヴァン症候群状態であると言えます。見たまま・聞いたまま・・・感じたままの情報を殆ど無加工で処理する・・・通常の人間の脳では、必ず余剰な情報の殆どは切り捨てられます。そして、今までの経験による動作の最適化です。」
「よくもそれで、非戦闘状態で問題が出ないな?」
「実はそこが・・・我々を最も悩ませている点でありまして。通常のサヴァン症候群ならば、戦場で受ける情報量ではパニック障害が発生するはずです。長時間のスリープ処理による影響か、遺伝子改造のアーキテクトのバグか・・・その点においては、未だ解明の余地があります。一説ではコルタナが情報流入をステープルしている、という意見もありますが、彼女はそんな機能は持ちえていません。」
「・・・君はシュラというものを知っているか?」
「シラ・・・ですか?」
「違う。シュラだ。22世紀まで国家形態をとっていた、あの複合企業体だ。まだ島国であった頃の日本にはサムライという階級が存在し、彼らはシュラを目指していたらしい。」
「シュラとはどのようなものなのでしょうか?」
「うむ、想像を絶する精神分極の果てに、人の持つ戦闘能力を極限まで向上させた者たちの総称らしい。彼らは戦闘時において自我を分離し、敵性に対する破壊衝動のみ引き出す術を獲得していたとある。」
「それは・・・いわゆるベルセルクと呼ばれるものでしょうか?」
「少し違う。ベルセルクは文字通り狂戦士、彼我の区別無く破壊を行なうが、シュラの場合は《己に立ち塞がる者》のみに破壊衝動が向けられたらしい。親とあればこれを討ち、神とあればこれを討つ、さすれば本懐へと誘われん・・・シュラの生き様を語った言葉だよ。」
「・・・実に興味深い。」
「・・・いずれにせよ、マスターチーフは孤高の存在であるべきだ。彼と同等もしくはそれ以上の能力を持つ者が存在しない以上、我々は彼に頼るしかない。彼がどれほどの危険に晒されようと、彼が帰ってくることを信じて、な。」