コンバットマガジン ワールドフォトプレス

まずはこれ。

民間の技術じゃこんなもんですけれど、軍隊はもっと凄い。マジで冷やそうとしています。こうも暑いと羨ましい限りです。
さておき。
何故こんな話から入ったかというと、今回のコンバットマガジンはNATICKって言う、米軍の装備の調達や開発を一手に担う組織の特集だからです。どんなものを作っているかというと…そうですね、兵隊さんが使うBDU一式の着るものから喰うもの、銃やそれらの発展系の新型兵器まで何でも、です。かのスターシップトゥルーパーズの主兵装である、森田式アサルトライフルのモデルとなったOICWや次世代歩兵の兵装の試験部隊であるOFWがある組織です。
で、その中でも気になったのは個人兵装としての冷却服と食料。
米軍のこのところの戦場は目下、クソ暑い中東が主戦場になっています。そうでなくても直射日光に晒されるヘリの中や熱気が篭る戦車では兵士が朦朧となりつつ操縦したりトリガーを握っていたりします。温度が上がれば思考は鈍り集中力は欠如し体力は消耗していくと、悪い事だらけです。
元来、人間と熱は普通に暮らしていく中でも課題となっているものでして、ましてや迷彩服を着て大量の装備を背負い、更に銃を担ぐ歩兵と熱は、その兵士の活動時間を少しでも延ばす為、また、集中力を要する任務を遂行するために色々な工夫がされているそうです。また、水の消費を抑えるって目的もあります。水だけはどう頑張っても大きさ、重さを変えられないからだそうだ。
前述のヘリや戦車には、自家用車のような空調を備えていないため、冷却装置と直結するジャケットを着込むことで、体温を下げるのですが、歩兵の個人兵装となると未だ12kgもあるそうです。開発を進めて、最終的には2ポンド、約1kgまでに抑えたい、との事です。実用化されたら、是非コマーシャルモデルも作っていただきたい。マジ買うから。

次に食料。最近は加熱剤付きのレトルトがメインになっており、缶詰のようにかさばり開けづらく食べづらいものはありません。メニュー自体もかなりの進化を遂げています。正直驚いたのは、毎年メニューが更新されるという事。潤沢な予算がある米軍ならでは。
それに、特殊部隊の要望で作られたファーストストライクレーションという、3〜4日分の小型化されたレーションが宇宙食のようなレーションが採用されているそうです。片手で食べられる、小型である、温めなくても食べられる等の、特殊部隊ならではの需要を満たした食料です。これはちょっと食べてみたいなぁ。
しっかし、メリケン人ってのは本当に食えりゃいいんだなと思ったのは、撮影用に盛り付けをしたMRE、とにかく見た目が如何にもレーションしている点。それからフリーズドライヨーグルトや、その他汁気がある皿の縁を汚していた点。フランスあたりだったら、必ずシェフが縁を拭いているはずである。
そんなこんなのNATICK紹介がメインのコンバットマガジン、今月は非常に面白いです。他のブーツやBDU、抗弾/防弾ジャケットなど、個人兵装に関して充実した情報が書かれています。