増子二郎 ポストガール3 電撃文庫

ハートウォーム系のこの作品も遂に三巻目になりましたが、いやいーねどうも。今回はキノの旅とちょっと被ってない?っていう篇もありましたが、トータルバランスと全体のほのかな優しい感は読んでいて心地良いです。
…で、今回は絶対にプッシュします、この本。ってゆうか読め。
何故か?
僕は涙腺がジェリコの壁並みに鉄壁を誇るというのが、ある種、売りであったんですけれども、初めて泣きました、本で。ええはい。名実ともに本当に初めてだったんですよ。本で泣く*1ってのは。
白状しますが、電車の中で大変でした。最初は「〜〜〜〜〜〜〜っ…。」って感じでしたが、終いには「っぐ…ぅ……ん…ずずっ」と。まるで劇場版エヴァンゲリオンのラストのシンジ君みたいな泣き方で、でも、全然それを止められませんでした。ああ…傍から見たらキモオタフィールド全開なんだろうなぁ。
その、とてもキタ話は「シリウス」。何処がどういいかというのを書いちゃうのは野暮ってもんなので、その話のさわりだけ。一番は当然、二代目将軍の過去のところ。ここで気持ちを鷲づかみにされました。それから、シリウスが敵の秘密兵器を倒すところ。勘のいい人には解るかもしれません。そう、この話、ヒーロー物の話が下敷きになっています。
いやーもう、自分としては珍しいくらいはまりました。好みはあるでしょうが、それでも万人向けにお勧めできる一品です。ちょっと辛いなぁと思った時には、丁度いい良薬となるでしょう。この本は。

*1:映画では数える程度泣きました。でもゲームで泣いた事は無いんですよね。よく「イースで泣いた」とか聞かされますけれど。つか、泣けるゲームなんて本当にあるの?