F1無差別級

うーむどーしたものか…いや、確かにドライバーの安全とか高騰するコストに対応するってのも解るんだが、どうも縛りが多すぎる気がするなぁ。
既にローンチコントロール*1やフルオートマチック*2が禁止されているのに、この上、セミオートマチック*3トラクションコントロール*4パワーステアリング、タイヤ交換、スペアカーが禁止になるかもしれない。
安全性の面から見ると、タイヤ交換とTカー*5の禁止は逆効果なんじゃないかと思う。特にスペアカーはシャーシにダメージ言っても無理に走っちゃうという事も考えられますしね。それに、ハイテクデバイスがレースをつまらなくする、という見解もありますが、あの凄まじいコーナリングスピードはハイテクデバイスの恩恵であり、安全性にも高く寄与しています。*6
それでもレギュレーションを絞るって言うのであれば、F1にもWRCの様にクラス設定をしたら良いと思います。例えば…そうね、流行の言い方をすればナチュラルクラスとコーディネイタークラスとか。*7
プレーンなF1を推し進める一方、ハイテクデバイスアリアリ、ブーストポッド、6輪に8輪、エフェクトファンにサテライトランチャー、センサータイヤに可変三段ウイングにレアメタルによる変形まで何でもOKというのはどうだろうか。*8
少なくとも、ハイテクデバイスを禁止したところでF1の魅力が上がるとはどうしても思えないし、それだけ複雑な操作*9をロケット並みのGの中で行なえるという人間の限界がF1最大の魅力なんじゃないかと思うよしつねでした。

*1:スタート時のホイールスピンを防ぐデバイス。タイミングよくボタンを押すだけでスタートできる

*2:パドルシフトとかのセミオートマチックじゃなくて、ゲームのATの様に完全にギア操作の必要が無い

*3:ゲームのギアの様に、クラッチ操作をせずにギアのシフトが出来る仕組み

*4:タイヤが滑ったり空転したり変なGを感知した場合、エンジン出力を落としたりABSを動作させる仕組み。アンチスピンデバイスの一つ

*5:スペアカーの事をこう呼ぶ

*6:逆にWRCはハイテクデバイス満載な気がします。それ以外のレギュレーションがトヨタセリカのレギュレーション違反からかなり厳しくなっているからだと思いますが、あの悪路を素体の車で走り抜く事自体、かなりの無理があります。それでもJWRCというカテゴリがあって、殆ど車の改造を認めていないクラスもある。JWRCにエントリーする車の殆どはスバルインプレッサ三菱ランサーエボリューション。何故ってそれはWRCのブルーヴンがあるし、無改造で勝てる車となると、自然と絞られますからね

*7:サイバーフォーミュラでも良いし、エフゼロでも良いし。あ、勿論ドライバーの遺伝子レベルでのチューンナップは「とりあえず」なしの方向で

*8:いやここに書いたデバイスは妄想ですが

*9:実際、ワインディングを経験したことのある人間ならば、ギア操作がどれだけドライバーに負荷をかけているか解ると思う。F1パイロットの場合は燃料濃度をリーンかリッチに設定するセレクタ、ピットレーンリミッタボタン、ブーストセレクタ、そしてオーバーテイクボタンとこれだけのものを操作しなければならない。これは単純に走行時に使用するものであって、他にもピットとの通信に使用するラジオボタンやら、データロガーやディスプレイファンクションなどもある。先日観戦したカートだとウェイトジャッカーという重量配分セレクタもこれに加わる