「押井守、戦争を語る」超速報版(または一言感想文)

イラク戦争を「誰が始めた戦争なんだろう?」というのは禿しく同意。僕も「顔の見えない戦争だよなぁ。」と思っていました*1ラムズフェルド・ドクトリンというか、外交としての戦争という手段は完全に確立されましたね。でもこの人が顔じゃなく、戦争の司令官であるだけなんだ、という。確かに。
戦車、戦艦、戦闘機の話にいたっては自ら「軍事オタク」と言った位ですから、造詣も深く、更に独創的です。「おおすみは軽空母の先行量産型なんじゃないか?」という一言には大爆笑。「おおすみにヘリとハリアー並べて軽空母にしたい」ってのにはらわたが千切れそうになる。自分としてはハリアーの出番はもう殆ど無いと思う*2のだが、日本海おおすみが常駐しているシーンを見たくもあります。撮ってください、監督!
最後に、この人、良い人だなぁ…と思ったのは以下の二言。
「軍事オタクって言ってももっと自信を持ってください。それだけの知識を持つことはそれだけの努力が必要なんですから。自分は映画を撮るという方法でしか活かせませんが、(みなさんは)うまく使ってください」
今後の活動(仕事)の話をしていて、「来年、再来年あたりまでは映画は撮りません。イノセンスで使った脳を空にしたいし…ガブも歳を取ってきているんで…。*3
以上、エッセンスとしては10%程ですかね。もう一つのメイン、パックス・ヤポニカとかパト2の話とかもちょこっと出てきたので、それは後程、ちゃんとした形で。

*1:個人的には「経済」という概念が常にベースにあって、監督は石油…と言っていましたが、自分は「石油に加え兵器産業」というもっとケレン味たっぷりの視点でした

*2:STOL性能の向上とハリアー並のマヌーバが可能な機体はごろごろあるため

*3:ガブ;監督の愛犬、ガブリエルのことと思われる。ある本で監督は奥方の猫を見取ってあげていた。アレほど猫駄目って言っていたんですけれどね。だから、愛犬の最後は付きっ切りで、本当に暫く何もしないんだと思う。類稀なる才能の映画監督であると共に、最高の愛犬家であるとも思う