みんなのよしつね80キロの巻

それは、ある夏の暑い日の朝のこと…。


何の気まぐれか、体重計にライド・オン。
最近は運動もちこっとだけ始めたし、多少は痩せていても問題無かろう…などと考えていましたとさ。


80.3と33を繰り返し表示するデジタル体重計、体脂肪計測機能付き。


へぇ。ふーん。


はぁ?何処の表示だよ?80mgかっ!? 何処の誰が80kgだっつってんだよっ!


とりあえず、冷静に、冷静に…。
ああ、そう、そうね、夏だからさ、計測機器って温度変化に弱いって言うし。調整しなきゃ…ってさっきあんた、デジタル体重計、って言ったじゃん!? それに体重計の一流メーカ、タニタの体重計が早々狂うかってんだっ!…狂わないよねぇ、普通。
いや、待てでも、万が一って事があるので…。
すぐ隣にある冷蔵庫から、ペプシネックス2本を取り出して、体重計モードに切り替えてみる。3.1。…合っている。うん、少なくとも10kgも狂っているとは思えない。


そりゃ〜…まぁ、一週間ほどニトってた時は、『おまえら、表にでろ』で有名なピエロ、そう、Gガンダムのチボデーがトラウマな…ってどうでもいい知識はさておき、そのクラウンが描かれている袋のバーガーをばくばく食っていたし、結局水泳はペンディング、やる事は殆ど狩りのみ、だったし…いやいや、それだけでこんなになるはずは…。


ふと、頭を上げる。
鶴岡さんが家から持ってきた映し見。
まん丸と小太りした顔、短髪で余計に丸い輪郭が目立つ。そして…丸々とした腹。
そう、腹。


いっ、いやぁぁぁぁぁあああ! そんな、こんなメタボリックな現実があってたまるかっ!全否定したいっ!…が、鶴岡さんの持ってきたものだから叩き割るなんてもっての他、更には現実、決して甘くは無いのである。
いくら朝食をたんと食べ、水をリッターで飲み干したあと、であっても。


『悲しいけどこれ、現実なのよねぇ。』


つぶやくと深刻さ加減がいっそう増した。よしつね涙目。
しかも、しかもである。
80とかの数字の後に表示されていた30ってあれ、アレは何?
よしつねの30%はラードで出来ています。
バファリンよりもやさしくねぇよこの現実!つか、なんで約24kgもラードという不良債権貯められるのよしつねさん!
くぅ、もう、もう泣くしかない…。
誰か、バーボンハウスをやってください。リアルで!


無論、よしつねはダンディハウスに回すお金なぞ無いし、そんなお金があったら新型PCと大型液晶テレビに回す事必至だもの。
減量しかない。食事制限開始。


とりあえずの目標は、60kg台まで落とす。
話はそれからだ。
頑張って体重を落としたら、ハートマン軍曹に言ってもらおう。
『本日これをもって、お前はラードから海兵隊員になる。』と。
ラード分も10%台まで落とす。
話はそれからだ。