コメント返し

2005-09-12の件です。


いやぁ、流石にこれは、スポーツカー乗りの矜持に懸けて言わせて貰いますよ。


基本的な車の性能…というより、設計理念の差は如何ともしがたいです。近年のファミリアはレンタカーのように、メンテナンスフリーでそこそこ広く、そこそこ乗り心地が良くて、燃費もそこそこ、価格は安くというのがコンセプトです。


翻って、RX-7は設計段階*1からハンドリングを意識した剛性、フロントミッドシップの重量配分、そして軽量高出力なロータリーエンジンを、バブル末期のふんだんに金を掛けた技術でパッケージングした車です。


そして、ファミリアは150万ほどしかしません。
http://www.carsensor.net/cgi-bin/CS/CSFCA140.cgi?STID=CS210400&TRCD=TR002&AT=MAx2
こんな格安の車に、走行性能を求める方が難しいというものです。
シャシーの剛性不足をサスペンションでごまかすから、ちょっとでも無理をさせると車のアラが出てしまいます。
この車は、アクセルをばたばたさせずにゆっくり走らせる車であり、サスペンションを使って走る車ではないんですね。


まぁ確かに、誰が使ったか解らない代車ではありますが、それで走行性能が変わってしまうような車ならば、寧ろそこまでの車とも言えます。


アクセルのレスポンスが悪いのは、そもそもがそういうチューニングだからです。マニュアルシフトであれば多少の改善はあるかもしれないものの、もともとパワー不足のエンジンですから、ボディやシャシーを軽くする必要があり、更に走行性能を落とす結果となります。


意外にATについては、誤解が広まっていますが、例え昔のATといえども、信頼性が低いという事はありません。寧ろ、近年のコストダウンの結果、信頼性は逆に低下しているとも言えます。
また、街乗りではATもMTと殆ど変わらない燃費をたたき出します。
暴走事故というのも、その殆どが操作ミス*2,*3であり、メカニカルなトラブル*4はまずありえません。


仮にファミリアの試乗車を試したところで、よしつねの感想は変わる事は無いと思います。そもそも、RX-7とファミリア、設計思想が全く違う車は比較対象にすらなりませんから。
言うなれば、戦闘機とビジネスジェットを比べるようなもの、です。


でも、今後はあまり硬派な車はメンテナンスに困るし、多少の妥協は必要、なんですけれどねぇ…。
それでもファミリアは無いと思いますよ。

*1:RX-7ピュアスポーツカーと呼ばれるのは、そもそもスポーツカーというのは、設計段階からオリジナルでなければならないからです。例えばシルビアやインテグラは、ベースとなるモデルがあり、そのグレードの派生であるので、スポーツカーと呼称しないようです。インテグラの最新モデルのタイプRは、専用設計部分がかなりの割合を占めているらしいですけれどね

*2:自分の知る限り、それなりの運転をこなしている人間が暴走事故を発生させた記憶がありません。高齢者、女性、初心者がその殆どだったと記憶しております

*3:ATの操作でよくあることなのですが、リリースボタンを全ての変速時に押している、という人をたまにみかけます。これは非常に危ない。通常の走行の場合、リリースボタンを押さずに動かせる範囲が通常使用の範囲であり、リリースボタンを押さなければ入らないギアは特殊な操作であり、それを区別する必要があります。なのに、全ての操作でリリースボタンを押しているということは、特殊な操作と通常の操作を同列で扱う事であり非常に危険な操作となります。リバースとドライブでは動作が正反対になるのですから

*4:もしそのような重大な欠陥があればリコールの必要があり、これほど重大な欠陥のリコール隠しは今の三菱並みに会社の屋台骨を揺らすどころか真っ二つにしかねません