初日

転校してから二週間、ちょっと慌しい日々が続いた。一番はやっぱり、都心へ戻ったあの日。


少々疲れていたのを、村のみんなに見事に見透かされた。
もとよりプライベートなど存在しないところなんだろうけれど、思った以上にみんな、やさしい。
嬉しい反面、少しだけ気が思い、と言う感じか?


葬式からこちらへ戻って数日後。
ゲーム部の入部が認められた。上手くはめられた気もするけれど。いや、ジジ抜きは完璧にはめられた。
それから、みんなの意外な一面が見られた気がする。いや…距離が近くなったのか?


こんな、何も無い村へカメラマンと称する人間が、何の用だろう?
ケンタ君人形を掘り起こす前にも…ばったり出くわした。やはり、あの事件の事を聞かされた、最初に一人だからかもしれない。


しかし、気になる。
あの事件…村のみんなは、本当に優しさだけで隠しているの?