はじめてのトキメキ

もう既に30年以上生きている*1と、初体験と言うのはそうそうしないもの、なんですが…。


最近、マッサージをお願いしているんですね。
いや違うぞそこ! うん、キミだよ君、今、前置詞に前立腺が抜けてるぜ? とか、普通のマッサージなのかな?かな?ハァハァ? とか!
残念ながら案ずるでない、普通のマッサージです。肩と腰の。
もうね、この歳になって椅子に座って8時間もキーボードをぶっ叩いていると、どうしても肩と腰がおかしくなってくるんですよ。痔にならないだけ、遥かに良いと言える。
しかしながら、ここ最近あんまりにも肩甲骨の奥の辺りが痛くて痛くて仕方がなかったので、鶴岡さんの紹介で隣の駅の病院へ。


んで、最初はマッサージでお願いしていたのですが、野郎の先生の力の無い事!実際、揉んでもらうと解るのですが、マッサージと言うのは揉み返し*2が来るくらいの力で揉んで貰わないと全然効いた感じがしないんですよね。
んでまぁ、別の女性の鍼灸師のマッサージも良かったのですが、いっそここは、とっておきだぜ!喰らいな!という訳で鍼をお願いした次第。


それでは。鍼と言うのはどんな事をするかと言うと。
所謂、鍼を身体に刺して人体のツボを刺激して活性化を行う、というのが建前なんですが、現在の鍼は更に進んで科学的にもある程度納得できる部分もあるんですよね。
例えば、保険の効く病院で行った場合、鍼に微弱電流を流します。この電流によって、不随意に筋肉を動かして、筋肉を動かさない事による血流不足、所謂『コリ』と言うもの緩和するんじゃないか、と考えております。
また、鍼を人体に入れるという事により、免疫抗体反応を促進する、という側面もあるんじゃないか、というのが自分の体験した感覚ですね。


その模様はと言うと。
まず、普通に鍼灸師に、上半身と金物を外すように言われるのでその通りにして、少し固めのベッドにうつ伏せになります。顔を曲げずに済むように、真ん中に穴の開いた枕*3を使用します。
暫くするとぱっと見、80年代の映画みたいな拷問器具の様な電極のいっぱいついた、箱型の機械がベッドの脇に添えられて、いよいよ鍼を打ち込まれます。
想像していた鍼と言うのは『あっ、は…やめ、止めてください、いや!いやぁあぁ!痛い!も、もうや…抜いてぇ!』といった、インドの修行僧の荒行…というより拷問だよなぁ? といった感じですが、実際には美人ではないけれども、清楚で清潔感溢れ、しかも愛嬌のある鍼灸師さんに、指で肩や首、腰を『とんとん』と叩かれるような感覚と共に、あ、鍼、入っているな? といった感じです。
また、コリがあるところに鍼が入ると、鈍痛と言うか鈍くて重い感じがするのですが、それは全く問題が無いそうです。


先生、僕、今日が鍼初めてなんですが。
『あら、そうなんですか?他の病院でも無い?』
ええはい。全く。生まれて初めて。
『じゃあ、私が初めての鍼ですねぇ。大丈夫、任せて下さいね♪』
いやもう、そりゃもう。よろしくお願いします。
『鍼入っているの、解りますか?痛かったら言って下さいね。優しくしてあげます♪』


正直、うつ伏せで本当に良かったと思う。


鍼を一通り入れた後、電極をつけて微弱電気を流すのですが…。


『何かこう、痙攣の様な感じはありますか?』
いえ、全然。
『じゃ、もう少し強くしてみましょう。これでは?』
うーん、何となく? かな?
『うーん、じゃ、これでどうだっ。えいっ♪』
『ぐぅぁ、せ!ちょ…きた、来てる、びくびく!』
『ありゃ、ちょっと強すぎましたね。この位で丁度いいでしょう?うふっ♪』
ええはい、それなら大丈夫そうです。ちゃんと来ていますし、はい。
『じゃ、このまま暫く待っていてくださいね。』
了解です。


この先生、絶対、趣味と実益がごちゃまぜで楽しんでいる*4んじゃないか…?


さておき。
実際には不随意に筋肉を動かせられると言うのは、リラックスした状態ではとても気持ちが良く、また、マッサージの様に力を入れないで、体の内側から効率よく筋肉を動かす事により、血流が良くなっている感覚、体温上昇、若干の発汗がありました。


約10分後くらい。
先生が手際良く鍼を抜き、アルコール消毒を行い、上半身を起こしベッドに腰をかけた状態で、ストレッチの方法と追加のマッサージを行ってくれました。
保険が利いているとは言え、これで400円以下とは!


いやーしらなんだ。こんなお手軽で快適なものがあったとは。
どうもマッサージとか鍼とかは、保険が効かなくてえらく高いイメージがあったけれども、保険が利くところ*5であれば、変な雑誌1冊買うより比較にならんほどお勧め。
そして、肩から腰の重い感じがすっかり取れました。いや、本当にお勧め。

*1:心は永遠の17歳。俺のファンタジ〜♪

*2:簡単に言うと、筋肉を強制的に動かされる訳ですから、血流が増進され腫れたような状態になる訳ですね。あまり強すぎるとひりひりとする感じがあります。そういう意味でも、所謂性感マッサージとは全くの別物、なんですよ。逆に性感をもたらせる為の前段階として、普通にマッサージを行い『軽く力が抜ける状態』に持ち込むと、より感じやすくなるのかもしれません。そして、性感を高めるマッサージは力が必要ではなく、丁寧に優しく触れるという『感覚』の方が大事、と言うのが通説です。もう勢いが乗って相手もそれなりに気持ちよくなっている状態ならばともかく、のっけからAVばりにぎゅうぎゅうやられても駄目なんですよ。自分だってそうでしょ?

*3:無論、最近の時流に乗り、便座シートの様なペーパータオルもかけられている

*4:有体に言えば、軽いサディストなんじゃないか、と

*5:但し、保険が適用される場合は、基本的に部位が限られてしまい、僕の場合は一回につき肩か腰、どちらかになります。んが、ここの鍼灸師の先生はかなり気が効いている人でして、腰の部分もこっそり鍼を入れてくれました。絶対僕に惚れている最初だから、色々と気を回してくれたんでしょう