水戸黄門

何の気まぐれか、水戸黄門を久々に見てみました。


チャンネルを適当に変えていたら、たまたま群馬は前橋、という次第だったので、それで見てみることにしました。


水戸黄門といえば…曰く、印籠の登場する時間が決まっているとか、リピート放送がやめられないとかターゲット層の都合により、前後編が作れない等の、様々な噂があったりします。


しかしながら、久々に見た水戸黄門実に良く出来ています。
例えば、前橋という事で養蚕業を営むかかあ殿下の名主を話の中心に据えたり、八木節を番組のクライマックスに用いたりと、あざといくらいに土地の人の食いつきが良いような要素を盛り込んでいます。
もう既にン十年単位で放送している番組とは言え、本当に良く調べているなぁ、と思います。


また、細かい設定や登場人物の配置が本当に良く出来ている。
例えば、クライマックスの印籠登場前の立ち回りなんですが、刀の名手である助さんこと助三郎が悪漢の獲物を奪って使う時にちゃんと逆刃で構えている。*1
この辺、本当に良く出来ているなぁと思います。


登場人物の配置は不動のくのいち、由美かおる*2というのはともかくとして、若い人を対象とした怪力の『風の鬼若』や、いかにもな、というより狙い過ぎといって良いくらいの水戸光圀の孫くらいの年齢の女の子の密偵を配置していたり。
だってね、光圀に駆け寄ってくる時には『じーじー!』って叫んで駆け寄って来るんだよ?あざとい、あざとすぎる演出!


個人的に時代劇というと、新シリーズの方の『三匹が斬る!*3が大好きなよしつねですが、意外な発見を楽しめた次第です。
たまにはこういうのも、いいかも。*4


最後の最後。
里見浩太朗水戸光圀は、悪人以上に悪人っぽいと思うのは僕だけですか?

*1:余談ですが、時代劇では役者より殺陣師の方が主役だと僕は考えています。主役を張る役者は数多くいれども、殺陣師は大概、どの時代劇を見ても同じ顔ぶれだったりするんですよね。斬られ役ってのは高度なスキルが無いと出来ないんですよね

*2:彼女の入浴シーンは劇中では『見せ場』となる程の美貌の持ち主。無論今でも十分美しい。アクションの動きのキレがいいのは、確か彼女は古武術だか何かを修めているから

*3:西遊記ほど破天荒なストーリーじゃないけれども、何というか、のんびりした雰囲気と切れの良い殺陣、そしてそこそこ面白いストーリーが楽しめた。西遊記というと、over30には堺正章夏目雅子でしょう。物語の展開は違えど、演出としては必殺シリーズが似ている気がします

*4:本来、よしつねは父親の影響から、マカロニウェスタンから洋画ドラマにべったりで時代劇よりバディ物の洋画ドラマ…CIPSとかADAM30、Miami Vice、Nash Bridgesで育った人間です