白物家電

段々とクソ暑くなってきた今日この頃、アイスが恋しい今日この頃ですが…。


きっかけはあれ?なにこの半生アイス?でした。
駅前で100円アイス5個400円、というお店があるので、いつも10個単位で買うのですが、これが全て半生タイプ。*1


んで、うちの近くの某量販店*2に行く事にしました。
この手の白物家電に関しては、ビックやヨドバシより中堅どころの量販店の方が、値引き交渉に応じてくれるんですよね。


しっかし…冷蔵庫というものは、250Lを越えると急に高くなるというもの。しかも、400リッター近くになると、6桁も当たり前という次第。
自分で買ったことが無いとは言え、こんなに高いって知らなかったYO!


一応下調べをして、400リッター10万円以下、と、かなりユルめの条件付けしかしなかったのですが、お店に行って色々見てみると…。
自動製氷!切れちゃう冷凍!観音開き!ビタミンチルド!ハニカム断熱!そして…ネット対応!
…って、ちょ、おま、冷蔵庫と言えば、冷やす、凍らすという単機能型の耐久消費財じゃなかったのかっ! …ヤック・デカルチャー
急遽、目標を変更して350リッター近くで自動製氷が付いている冷蔵庫、に変更しました。


しかし…自動製氷付き、となると、殆どの冷蔵庫が6桁。とりあえず目星をつけたのが、三菱の型落ち冷蔵庫、370リッター。しかし、値札は10万5千円(リサイクル費用別)
なんですかこれは。M1エイブラムスに素手で戦えと? F-4J日本仕様のファントムでラファールを撃破しろと?


一度は戦略的撤退をも考えたこの闘い、その時、ちょっと年嵩の店員が歩み寄る。
『お客さん、これ、10万丁度で良いですよ?どうですか?』
来た。これが所謂好機というやつである。
『店員さんは、交渉を楽しめる権限のある方ですか?』
『はい?』
『今から現金で買う気のある人間が交渉をします。かなり頑張って頂けるなら、ここで買いますよ。交渉を楽しませてくださいよ。買いますから。』
大量のレシートでパンパンに膨らんでいる財布を尻ポケットから取り出す。


交渉開始。
『予算は7万、こいつが6万で買えるならば、即金で、配送はおたくの都合の良い日で良いよ。』
…と、本当に欲しいものの隣にある売り切れている冷蔵庫を指差す。
『いやぁ申し訳ない、旦那さん、それはちょっと売り切れていて…お急ぎですか?』
『出来れば今週中、ワールドカップの日本戦が始まる前が良いですね。』
『ちょっとまって下さい、今、確認してきます。』
確認すること数分。
型番と製造年シールから察するに、バックオーダーが必要な機械と思われるので…。
『すみません、その冷蔵庫はメーカー在庫も切らしているので、二週間ほど頂きたいのですが…。』
どんぴしゃ。よし。先制攻撃である心理的優位を確保。


『えー、そーなんですかぁーそりゃ残念だなー仕方ないなー』(←棒読みで悔しがる)
『申し訳ない…他のは如何でしょう?』
『予算がちょっと、合わないんですけれどね…ま、じゃ、聞くだけ聞きますが、その隣のやつ、7万円でいけます?』
と、ここで本命を繰り出す。
『はいっ、ちょっと待ってくださいよ…』
と、店員、電卓を取り出すものの、流石に6桁を7万は厳しい。最初に買う気を見せたら、次は限界以上に叩く。これが値切りの鉄則である。そして、目標値に持っていくのである。
『申し訳ない、お客さん、頑張ってもこの位でしか! お願いできませんでしょうか? 10年以上も使うものですから、これ、良いと思いますよ。』
8万5千円。まずまずのところであるが、もう一押し。
『うーん、まぁ、あんまり無理言っても、嫌われちゃいますしね。8万丁度、これでお願いします。』
『…わかりました、じゃ、8万円でお買い上げで! ありがとうございます!』
『あ、リサイクル費用込みでですよね! いやぁ、いい店員さんと良い交渉が出来て、本当に良い買物が出来ましたよ!』
財布から札を取り出して言うのがポイントである。


結局…リサイクル費用は法定費用云々*3、延長保証も付けます、ボックスティッシュも付けますので何とかご勘弁をという事で8.1万にて今回の交渉は終了。
ポイントカードも作ってもらい、手付けを払って撤収しました。


本当は秋葉原にでも行って、複数店の合見積でもやりたかったんですが、家の冷蔵庫が既にほぼ機能停止状態にあったので、近くの量販店にしましたが、なかなか良い買物が出来たと思う次第*4でした。

*1:冬に食べるアイスであれば、これが一番おいしいと思うけれど、こう暑くて、涼をとりたいと思った場合は、このにゅるってのは駄目っす

*2:3Gの突撃隊で使用した会場近くにあります

*3:実際、このリサイクル費用は、冷蔵庫を回収、ぶっ壊すのための純然たる経費であり、利益が無い…というのが建前ではあるが、一時期、そうして回収した家電を某量販店が委託した処理業者は第三国に輸出していた、という問題があった。今回、冷蔵庫を買った量販店とは違いますが

*4:ここで一つ、はっきりと言っておきますが『値切りは自己満足が半分』である。実際、件の冷蔵庫の原価は7万前後だと思う。しかし、こうした『交渉を楽しむ』事により、実際はそれほど値引きが良い訳ではなく、しかも味気無いポイントより、楽しく買物が出来る、という行為である。また、こうした交渉術はきっとどこかで役に立つと思うし、『こうした交渉が出来る店員がいる店』というのは、お客を十分に意識していると考えることが出来る