X-MEN2 / 微妙に不思議な映画

久々に映画を見たんで書いてみます。X-MEN2です。
どーいう映画かって言うと、簡単に言えば超能力を持つミュータントってのが大暴れするって映画…なんですが、味付けがかなり微妙な映画です。
前作はX-MENの司令官、プロフェッサーXと磁界王マグニートーの全面対決って感じの話でしたが、今回はそれに積極的に人間が干渉してくるってところでストーリーに捻りを出しています。簡単に言ってしまうと人間とミュータントの差別問題という形を取った内罰的映画なんですよね。
よしつね的に気になったところというと、こんな感じ。
絵的にはかなり落ち着いた感じですが、合成感が甘い点…特にX-MENのジェットとF-16ドッグファイトシーンとかはちょっとイタいかなぁ。それ以外はそんなに…まあこんな感じ?ってところです。音は気を使っているっぽいですが、BGMはあまり印象に残らないですねぇ。
キャラクター描写に関しては、コミックから多少設定をいじっている*1節があるので、コアなアメコミファンには多少の違和感があるかも?特に小学館の日本語版を読んだ人間にはきついか?映画の劇中でも、微妙な感情が見え隠れするんですが、どうしても尺の都合で描ききれていない気がします。流石にこの手の映画で120分超えしていますから、しょうがない…でも、もったいない。
で。ひじょーに気になったのは以下の三点。
この映画、ミュータントを暴れさせたいのか、差別問題をクローズアップさせたいのかよくわからん。要素として詰め込みすぎ感がありますね。どーも。で、その差別問題の解決としてのラストシーンもあれじゃあ、半分テロだろう。
次に気になったのは、そんなテーマの作品なのに純粋な黒人がほとんどスクリーンにでねぇ。これは本当に何とも言えない気分になったぞ。不自然すぎ。
そして最後。やっぱトダナツ逝っていいわ。つうか逝け。ミスティークに看守が誑し込まれる時のイケイケっておばはんはこれだから…よしつねだったら「盛ってんな!」とか訳しますよ。意訳だったら「ナニを期待してるんだ」とか「そんなに待てねぇのか」って感じ。そして、プロフェッサーの能力の話で出てきた「集中力」でとどめを刺されました…はぁ…もっと勉強しろって感じ。言葉のトレンドとか。だってさ、子の映画見るのって10〜30代がメインだと思うのよ。ほんっとこの人、専門用語はともかくとして、言葉古杉。*2
まぁ…微妙な映画ってのは確かなんですが、カットとかアングルはキレがもんの凄く良く、とにかくはまり役…プロフェッサーXのパトリック・スチュワート*3とかマグニートーのイワン・マッケランとかはとにかくはまり役*4だし、それに「X」を基調としたRX-8X-MEN仕様はカッコ良過ぎる。
お勧め度は普通の映画レベルなので、決して高くないですが、アメコミ好きで見る映画が無ければ、前作ともどもどうぞ。

*1:とはいうものの、アメコミは一つの作品を複数の人間が描くことはよくある…というか、一般的なんですよね。日本でたとえると…そうだなぁ、シティーハンター北条司だけじゃなく、原哲夫とかが描いちゃう、そんな感じ。しかも、描く人間によって、設定の変更はそれほど珍しい事じゃないんすよ

*2:トダナツ最大のアレはロードオブザリングと言われていますが、僕にとっちゃバックトゥザフューチャーのフーバーボード。訳せねぇんだったら訳すな

*3:多分TNGピカード艦長と言った方が通りが良いかと

*4:でも、かと思えばサイクロップスの優男っぷりは度を越していて情けない野郎になっているし、葉巻を吸うウルヴァリンパニッシャーのニック・フューリーにしか見えないと、本当に微妙だ